熱中症から体を守ろう!!(後編)

2022.06.28

前編では熱中所の概要や応急処置についてお話をさせていただきました。後編では熱中症にならない為の予防についてお話をしていきます!!

効率のいい『水分』摂取をしよ!!

一般的に、人の1日の水分出納は約2.5Lです(尿:約1,500ml、不感蒸泄:約900ml、便:約100ml)。夏場は汗をかく分、意識して水分の摂取を心がける必要があります。

  • ※呼気や皮膚から失われる水分

水分補給として一度に大量の水を摂取すると、かえって体内の電解質バランスを崩して体調不良を引き起こしてしまいます。なので喉が渇いていなくてもこまめに摂取するように心がけましょう。

目安は20分~30分に一度コップ1杯を飲むといいですね!!

熱中症対策に適した飲料水~

麦茶

最近はノンカフェインのものがありミネラル(ナトリウム・カリウム・カルシウム)も取れるのでおススメ!!塩を一つまみ麦茶に加えるとベストです。飲んだ後口の中が甘ったるくならないのが良いですね。甘いのが苦手な方は麦茶!

スポーツドリンク

スポーツドリンクは2種類アイソトニック・ハイポトニックに分けられます。初めて聞いた方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?詳しく説明していきます。

アイソトニック

アイソトニック(等張液)とは、身体をほとんど動かしていないときの体液と同じくらいの成分濃度・浸透圧で作られている飲み物のことです。体液と同程度の濃度ですから、飲むことで水分や塩分をバランスよく摂取することができます。アイソトニックのスポーツドリンクは、普段の日常生活の水分補給にも適していると言えるでしょう。

ハイポトニック

ハイポトニック(低張液)は、アイソトニックよりも塩分や浸透圧が低めに作られています。激しい運動(部活中)をしているときや運動後は体液が薄くなっているため、ハイポトニックのスポーツドリンクによる水分補給が効率的です。

スポーツドリンクにも種類があるので、表示を確認したり、調べたりしてみてください。

ただし、スポーツドリンクの過剰摂取は、高血糖を招く恐れがあるので、運動していないときはお水やお茶と並行して 飲むことをおすすめします。

経口補水液

すでに脱水状態がみられる場合、水分補給に適しているのは経口補水液です。
人間の体内では一定の電解質(イオン)※が保たれています。電解質は細胞の働きや浸透圧の調整等、身体にとって重要な役割を果たしているのですが、汗を大量に流すと水分とともに失われてしまいます。

経口補水液はスポーツドリンクよりも電解質濃度が高く、反対に糖分濃度は低く作られています。不足している水分と電解質を速やかに補ってくれますが、塩分濃度が高いので、普段の水分補給には適していません。

経口補水液は脱水症状が出ている、あるいは脱水症状になり得る状態のときのみ、飲むようにしましょう。

※電解質(イオン)とは、ナトリウムや、クロール、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のことを指し、5大栄養素であるミネラルに属するものことです。

睡眠をしっかりと取ろう!!

翌日に運動を行う・ディズニーランドに行く・野外仕事がある・フェスに行くなど長時間、炎天下にさらされる行事の前の日はしっかりと睡眠をとらないと熱中症のリスクが上がります。又、睡眠環境を快適に保ち質のいい睡眠をとることも大事です!長く寝ればいい訳ではないので注意しましょう。

睡眠環境を快適に!!

通気性や吸水性の良い寝具をつかったり、エアコンや扇風機を適度に使って睡眠環境を整え、寝ている間の熱中症を防ぐと同時に、日々ぐっすりと眠ることで翌日の熱中症を予防しましょう。

寝る前にコップ1杯分の水分を摂取してから就寝しましょう。

食事でできる熱中症・夏バテ対策

暑さで食欲がなくなりやすい夏場は、ついつい食事を抜いたり、のど越しががよい麺類ばかりを選びがちになったりする方もいらっしゃるでしょう。

しかし、このような食事ばかりだと栄養のバランスが偏り、体力低下につながる恐れがあります。体力低下は熱中症を引き起こしやすくなるので注意が必要です。

・朝ごはんを食べよう

寝ている間に約500mlの水分が汗などで失われているといわれ、起床時の体内は「脱水気味」。成人の場合、1日に必要な水分量(2.5ℓ)のうち、およそ1.0ℓは食事から得ているとされ、朝ごはんを食べることは朝一番の熱中症対策になります。おかずや汁ものもつけることで元気に活動するための塩分も同時に補うこともできます。

単品料理でも栄養に配慮した食事を

例えば単品料理として麺類を選ぶと栄養は炭水化物に偏りがちになります。単品料理でも「炭水化物」、「たんぱく質」、「野菜」を意識しましょう。少量でも様々な食材と一緒に食べることでバランスよく栄養を補うことができます

香味野菜&香辛料で食欲UP!

ねぎ、大葉、みょうがなどの香味野菜、コショウなどの香辛料は食欲を刺激します。また、食欲増進や疲労回復に役立つとされる酸味成分であるクエン酸もおすすめです。
クエン酸はレモン梅干しなどに豊富に含まれます。

・ビタミンB1の補給忘れずに

夏場に意識したいのがビタミンB1です。主に糖質を効率よくエネルギーに変えるサポートをする成分で、不足すると疲れや食欲不振の原因になるといわれています。ビタミンB1を豊富に含む食材は豚肉豆類など。積極的に取り入れて元気な身体づくりに役立てましょう。